なんて、自己中なんだろう。




私は、右側の壁(鏡)に手をあてた。




右側に手を置きながら、歩いていく。




「何してるんだ? 真桜。」




「こうすれば、すぐ、ゴールに着く。」




「・・・・・・とにかく、早くここから出たいってわけか?」




「うん。」(←即答)




悠馬は、苦笑い。




「つまらない?」




「今のところは。」




「〝今のところは〟・・・?」




「・・・今日は、始まったばかりだから。」




悠馬が、嬉しそうに笑う。