「おい」
--ビクッ
香田先輩が僕を後ろから抱きしめてきた
「…離してください、先輩」
「いやだ、離したら逃げるだろ」
「いいから離してっ!」
「悪かった」
先輩は、重たい声で謝ってきた
まさか謝られるとは思ってなかったから驚いた
でも、怒りは収まらない
「悪いなんて思ってないくせに!ほんとは騙された僕を見てあざ笑ってたんだろっ」
大声で今まで思っていたことを吐き出して、僕は先輩から離れたくてもがいたけど、逆に正面から抱きしめられた
「離せって言ってんだ・・ン!?」
香田先輩とキスをした
意味がわからない
香田先輩には本命がいるんでしょ?
少しして香田先輩の唇が離れていった
「好きなんだ、光一」