名残惜しく思いながら…私は現に意識を戻す。



留維は私の身体からも離れて、デスクの前に立ち、内線の電話で誰かと話していた。



受話器を戻して、私に目を向ける。



「下がっていいぞ~千紘」



既に留維は仕事モードにスイッチを入れていた。
そのまま、椅子に座ってパソコンを触り始める。



身体の芯に熱を込めたまま、私は部屋を出た。



私も自分の頬に手をあててパンパンと軽く叩いて気合を入れた。