たんすに残っていた父のスウェットをミナミに渡し、お風呂に入るように勧めるとありがとう小さく笑った。
その顔はさっきまでのふざけた笑みとはまるで違って綺麗過ぎた。

魔法にかけられたように動けないでいる私をミナミはくすっと鼻で笑い私を抱き上げた。

「一緒に入ろっか」

私はただコクンと頷いた。
私は本当にミナミの魔法にかかってしまったのかもしれない。

この時私には羞恥心というものが無かった。