しとしとと雨が降る。

暦ではすっかり梅雨の季節だった。


「雨・・・嫌い」

「あ、俺も。
 
 憂鬱っつーか・・・」


そう言って彼は私に手を差しのべる。


「でも、葉月がいるからいいや」


私は目の前の手に、私の手を託す。


「・・・私もだよ」


グッと私の腕を引き寄せる準。


「ずっと・・・俺から離れんなよ」

「・・・ばーか」


こんな日々がいつまでも続いてほしいなんて、叶わない夢を見てた。


私たちに光が振る注いでくれるはずないのに。

そんなこと、望んではいけないのに・・・

だけど、叶ってほしかったんだ。


この恋が永遠であるように・・・ー