「はよ」

翼は私を見てにこって笑う。

「おはよ」

私も挨拶をしてにこって笑った。

それから翼は漫画を読み始める。

翼はホントに優しい。

私よりもはるかに身長高くて、

かっこいいから、モテる。

そんな幼なじみに恋した私。

この気持ちに気付かなければ、

こんなに苦しまなくて済んだのかな。

ちゃんと気持ちを伝えられたのかな。

幼なじみって近いようで、

ものすごく遠い。

それに翼は、今まで彼女が

できたことがない。

ふられた人が言うには、

好きな人かいるらしい。

誰なんだろ?

きっと可愛い人なんだろうな。

いつもこんなに近くにいるのに、

好きと言えないのが、

ものすごく苦しかった。