教室に戻ると、さっきまで教室に

半分もいなかったクラスメイトの

人たちがたくさんいて、

「おはよう」

ってたくさんの人に言われた。

「愛美!!どこいってたの?
 突然消えたからびっくりしたよぉ!」

教室に戻ってきた私に、すごい勢いで

駆け寄ってきた唯。

「あ。ごめんね!屋上行ってた」

そう言った私に、

「ごめんね。一人にさせて」

と逆に謝られた。

え。

なんで唯が謝るんだろ。

よく分からなかったけど

「ううん。大丈夫」

って答えた。


またチャイムが鳴って

皆席に着いて、近くの人としゃべり始めた。

「愛美ちゃん。愛美ちゃんって、
  好きな人いるの?」

斜め前の鈴木君が聞いてきた。

なんて答えたらいいんだろう?

素直にいるって言おうか、

いないって答えようか…

悩んで私が言った一言は、

「いないよ!!いるわけないじゃん」

そう言った後に、少し嬉しそうな顔をした

鈴木君を見たら、少し悪いことしちゃったな。

って思った。ごめんね鈴木君。