バチン。何か叩かれた。涎を拭いてあたりを見回した。しゅんだった。なんだ授業終わったのか

「授業どころかホームルームまで終わってしまいましたよ。」
 
なんと。結構熟睡してしまったんだな。っていうかもっと早く起こしてよ。先生何か言ってた?

「来週の中間テストに向かって頑張ってって言ってましたよ。」
 
来週かぁ。まぁ誰かにプリントとノート借りて一夜漬けだな。
 そんなやりとりのなかみきがきた。

「さっきまりか先生とすれ違ってな。お前が起きたら職員室に来てっていってたぞ。」
まりか先生か。なんだろう。まぁとりあえず行くか。僕は職員室に向かった。

 一年生の教室は三階にあり職員室は一階なので階段で降りた。まりか先生ってのは体育の先生で非常勤講師でもうちの学校に教えに来ている。
実は僕はまりか先生とは4年前から知っている。というのも僕の通っているジムの会長の娘でフィジカルトレーニングの指導をしてくれているからである。

まりか先生はえくぼが可愛い明るい体育会系で男子生徒からの人気もさることながら女子からも慕われている。日中は学校勤務夕方からはジムの手伝いをしている。