迂闊、だった。 私がそう気付いたのは、ちょうど放心状態でバイトを全てこなし終わった時だった。 「ゆきな、どうしたの?なんかぼーっとして……」 あ、那津だ…… どうしよう、話したほうがいいのかなぁ…… 賢也さんに、学校でもここでも暴言吐いたこと…… 「ん……あのさぁ、「ゆきなさん」 那津に喋りかけた状態のまま、私は声のした方へ振り向く そこにいたのは、 「凜さん……」 大きな猫目が特徴の、凜さん。