コーン………という、チャイムの音が余韻を残して消える。
それと同時に、李華はフェンスから離れた。
「り、李華っ」
「ん〜?どしたの、ゆきな」
もう、これで友達じゃなくなるんじゃないか。
嫌われたんじゃないか。
そんな私の不安を消し飛ばす、
「ゆきな、暗いっ!!」
李華の明るい笑顔。
鼻が赤く目も潤んでいるけれど、いつものような、笑顔。
「李華、あのっ、」
「あぁ言っとくけど、嫌いになんてなってないからね?」
「……え?」
私の動きが、李華の言葉に止まる
だって、
李華の好きな人を奪ったも同然な女なんだよ?