私は“オレ”の返事を待てずに次のメールを送った。

<来年、受験だね……>

<そうだな>

話が途切れそうになると、私はすぐに話題を変えた。

<ねえ! 今日、何かテレビ見た?>

<もうお風呂に入った?>

<いつも何時頃寝てるの?>


当たり障りのない話題。

無意識に、文章は疑問形になっていた。

会話が気まずくならないように、核心に触れないように。

そして、返事が返ってきやすいように。

とにかく私は必死だった。

お願い、終わりにしないで! って。

どうかこのまま、ずっとこの会話が続きますように! って。