クラスでチームに別れての試合が始まった。


試合をみながら、朝子は悠里を目で追っていた。



意外に馴染んでるんだよな、あの方…



悠里はサッカーが好きなのか、かなり上機嫌で試合を楽しんでいた。

ボールが悠里に渡ると、足に磁石のように吸い付いてコロコロと転がっていく。

力強くボールを蹴ると、相手のゴールに突き刺さった。

ゴールを決めると、クラスの皆が悠里に寄っていって背中を叩いたり、肩を組んで頭を撫でたりしていた。



ついこの間来たばかりなのに、こんなにクラスに馴染んでて…



産まれもっての性格なのだろうか、何故か悠里は皆の中心にいるのだ。

そんな悠里を朝子は、少し羨ましくも思った。


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