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「何だか、嬉しそうだね」

そう友達のカナに話しかけられて、鼻歌を止めた。

「何かいいことあったの?」

朝子はカナに顔をのぞきこまれた。


口が避けても、ミーハーなカナに真楯先生と八重樫 悠里がうちにいるなんて言えない。


「なっ…何でもないよ!ほら次体育だから移動しよ」

更衣室で着替えようと、カナの肩を押して先を急いだ。



今日は、久々テニスの授業だ。


苦手なんだよね、球技。
自分の思った所へ球がいかないんだよなぁ。


若干の不安を抱えながら、朝子は準備運動を始めた。


「あっ、見てみて。男子はG組とサッカーみたいだよ!!」


ストレッチをしていた手をぐいっと引っ張られ朝子はバランスを崩して地面に突っ伏してしまった。


「もー、カナァ!!」


男子の方を見ると、悠里が鼻で笑っていた。


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