「みずほお姉ちゃん死んじゃったの?」

アルバムを見ながら、運動会の日にトイレにいた女の子が言っていた。


俺は思わずその子を見つめた。


「君は今お姉ちゃんと言ったね?」


「うん。みずほお姉ちゃんイトコなの」


(――あ、そうか……
だからあんなに面倒見が良かったのか)

俺は不謹慎だけど何だか笑いたくなった。


俺はあの日、優しいみずほに恋をした。

そのきっかけになった女の子が、みずほのイトコだったとは。


俺はそのキューピッドになった女の子を思いっきり微笑んで抱き締めた。


急にあの日のみずほに急に逢いたくなった。

みずほのその子に対する愛を感じたくなって……