鑑識が胸の痣のサイズを調べている。
どうやら大人のではないらしい。


――ってゆう事は?


――犯人は同級生なのか?


俺は混乱した頭で、コンパクトを握り締めていた。


周りを見ると、大勢の学校関係者がみずほの胸元に付いた痣を見ていた。
その中には担任もいた。


「なあ磐城。さっき聞いたんだけど、あの痣お前が見つけたんだってな」

俺は頷いた。


「辛いよなー」
先生は泣いていた。


「以前会ってた人の旦那さんはこの前心臓病で亡くなったんだ」

先生は何故か遠い目をしていた。


(――きっと……
あの告白に違いない)
俺は自然に身構えた。