メイはベッドから起き出した。

 これ以上、暖かい布団の中にいたら、自分がもっととんでもないことを空想してしまいそうで怖かったのだ。

 その点では、既に前科もあった。

 あの時は、夢だったけれども。

 しかし、布団の中のジタバタのおかげで大分時間が過ぎていた。

 もうすぐ十時だ。1時間近く、いろんなことを考えていた計算になる。

 着替えて支度を済ませると、部屋を出てダイニングに向った。

 別に仕事をするワケじゃない。
 朝ご飯を食べに行こうと思ったのだ。

 いつもなら、もうとっくに朝食は終わっている時間だ。

 おかげで、随分おなかがすいていることに気づいた。

 ついでに、ちょこっとだけ―― 流しの周りだけ。

 しかし、メイは、往生際の悪いことを考えていた。