ラッシュ時ではないから、ぎゅうぎゅうではないものの…結構混み合っていて座れない。
あー…なんか、フラフラする。
心なしか、気分まで悪くなってきたような…。
「顔色が悪いけど、大丈夫?」
「…え…?」
若い男の子の声がして、声のした方に振り向こうとしたんだけど…。
―――ガクン………ッ
「おい…っ!」
うわ…なんか世界が回ってる。
これって…気絶?
いやいや、私がまさかそんな…。
「大丈夫か!?おい…っ!」
男の子の声がどんどん遠ざかっていくのを感じながら、世界は真っ暗になった。
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