あたしが話してる間、紗江はずっと頷いてくれてた。 「前はさ、ただケージの事。好きでいるだけで、幸せだった。でも…人間って欲張りだね。少しでも、ケージの傍に居たい…って思っちゃう。」 「………ねぇ、歩香」 「…………?」 「中学の時の事、覚えてる?」