それからあたしと紗江は中庭のベンチに座った。



「あたしね、本当の事を言うと……自分で言うのもあれだけど、女子のなかぢゃ……ケージに…一番近いんぢゃないか……って思ってた。」


「うん……………」


「悩み…とか相談、話してくれたり、聞いてくれたり、たまにあたしの事気ー遣ってくれたり、優しかったり。」


「うん……………」


「普段はあんな、…だからさ、たまに優しくされたりすると、すっごく嬉しいんだ。」



いつもは言い争ったり、素直になれないから、…たまに優しくされると勘違いしちゃいそうだった。




「うん。わかるよ…。」


「でも、ただの自惚れだった。結局勝手に勘違いして、勝手に傷ついて…ちゃんと本当の事、見ようとしなかったのは、あたしなんだ…………奈々子ぢゃなくて。」


「…………………」