「歩香にはちゃんと陰野と幸せになってほしいから。次はあたしが、歩香の力になりたい。あたしぢゃ、歩香の力になれない?」
そんな事…………
「そんな事あるわけないよ……。ごめんね。あたし紗江に甘えてた。言わなくても分かっててくれるって勝手に勘違いしてた…………」
いつも何も聞いてこない紗江は、あたしの事全て理解してくれてる、と思ってた。
分かってくれてるけど、あたしの中にある気持ちは、やっぱりあたしにしかわからないよね。
ちゃんと言葉にしないと。
「話、聞いてもらえる…?」
「もちろんっ♪」
紗江は笑顔であたしに言った。