「あといいだろ?さっさと帰れ」

そっぽを向きながら言う先生は、
若干耳が赤くなっている。


「ですが、まだ続きが思い出せないので」

「なので帰れません」


「それこそ自室でやれよ!
つーかあれだろ、
お前の母ちゃんでべそだろ!」


「いえ、違うと思います」

「俺の母も違います」

先生の言葉に、
俺も彼も否定をした。


「違え!ワンタッチの後だよ!」


「そうなんですか」

「へー、そうなんですか」


なんだ、そんな事だったのか。

俺も彼も、何だか落胆した。
だってそれを言っても
相手にダメージも何も与えられないし。

さっきそう続けていたとして、
一体何になっただろうか。