「お前らな、
いちゃつくんなら自分の部屋でやれ!」

そう言われて思い出したけれど、
何故俺たちはこの部屋にいるんだろうか。


「ですが、俺たちは友人に呼ばれ
ここに来ている訳なのですよ」

俺の疑問にも、彼が答えた。


「何でこいつら呼んでんだよ!」

「友人に、大切な恋人を紹介したかったからですよ」

新たに増えた声の方向へ
首を傾けると、そこには俺と彼の
共通の友人が立っていた。

そしてこの場所にも納得がいく。



「そうか、先生と付き合えたのか、
それはおめでとう」

「おめでとう」

彼に続け、祝いの言葉をかける。


「ありがとう」


嬉しそうに笑う友人と、
苛立たしげなままの先生。