貴方の匂いがする貴方の部屋は、二年たっても変わらず貴方の匂いがした。

久しぶりに交わしたキスは、あの頃と違って子供みたいなキスだった。

それが可笑しくて、嬉しくて、笑ってしまう。


「なんだよ、」

「だって…くふ、ふ…」

「うるせー!」

「今までで一番…」

「あ?」


いつまでも笑ってる私に、ふて腐れた様に返事をする貴方。


「上手なキスだった。」



今までは言わなかった言葉を伝えた。

見上げた貴方のふて腐れた顔が、ほんのり赤く染まっていたから。