「ちょっと、何、ジロジロ見てんの?!
ってか、話、聞いてる?!」



ちょっと、ムッとした園子がアタシをジロッと見る。



「き、聞いてるよ!
ってか、園子、肌がキレイだね。」



「はぁ?
何を今更言い出すのよ。」



「眼鏡外したら、よく見えるようになって。」



「どんだけ視界曇ってたのよ?!」



アタシの視界は確かに曇ってた。



―――いらない事を見ないように。

見えないようにしていたから。