「ほら、私、演劇部だから、役者魂があるのさ。」 「役者魂?」 「そう。 これでも主役を何度も、やってんだから。」 「そうなんだぁ。 じゃあ、あの叫び声も演技?」 「半分は演技かな。 半分は……本当にビックリしてた。」 園子は泣きそうな声になる。 アタシも泣きそうになる。 園子は、そんなアタシの表情に気付いたのと同時に、じーっとアタシの顔を覗き込む。