瑞絵が袋を片手に買い物に行くのを見ていると、店内のあちこちを見ていた真衣が近付いて来た。 「どれにした?」 「えっ?!」 「瑞絵は友達に何か作ってあげるの好きだから。 練習に作るとか言って、単に喜ぶ顔が見たいだけな気がするけど。」 ―――友達の喜ぶ顔が見たいだけ……かぁ。 アタシ、そんな事を考えた事が無かった。