「オレの女になんか用?」



放たれたひと言は、トドメを刺すに十分な威力だった。



那須さんも、「お……女?」と相当の衝撃を受けた表情を見せた。



「女って……彼女……ってこと?」


「他にどんな意味があんだよ。この話の流れで」



いい返す奏の口調は、こないだシズルに向けた、刃のように鋭く低い。



「そ、それは――」


「そもそも、オマエら誰?」


「…………!!」



トドメのあとの、駄目押し。



彼は、絶句する那須さんたちを尻目に、私に向き直った。




「ほら。円、行くぞ」