「オレの女になんか用?」
放たれたひと言は、トドメを刺すに十分な威力だった。
那須さんも、「お……女?」と相当の衝撃を受けた表情を見せた。
「女って……彼女……ってこと?」
「他にどんな意味があんだよ。この話の流れで」
いい返す奏の口調は、こないだシズルに向けた、刃のように鋭く低い。
「そ、それは――」
「そもそも、オマエら誰?」
「…………!!」
トドメのあとの、駄目押し。
彼は、絶句する那須さんたちを尻目に、私に向き直った。
「ほら。円、行くぞ」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…