綾美先輩の足首は、あの大会以降、サポーターを巻いている。

日常生活は普通に過ごせるが、激しい運動をするとまだ痛いと感じるみたいだ。


『ありさ。ありがとう』

『えぇ?』

『本当はあなたも選手だから、練習参加したいよね』

『別に大丈夫です。こう言うの事、嫌いしゃないので』

私はこの合宿が始まってから、ほとんど練習に参加してなかった。

マネージャーとして、身の回りの準備などに時間がかかり、練習最後のサーブレシーブしか練習ができてなかった。

『ありさがいなかったら、多分今回の合宿大変だったかも』

『綾美先輩』


私は嬉しくて涙が出そうになった。