『市川さんって、あの市川ありさ?』

目の前に立っているのは、知らない女の子。

まだ、4月というのに肌が真っ黒に日焼けしていた。


『市川ありさって言いますけど…』

『うそ。本当に市川ありさなんだ』

その女の子は、私が市川ありさと知ると喜んだ。

『全中(全国中学総合大会)行った伊勢端中の市川さんに会えるとは思わなかった。』


どうやら、彼女は私を知っているみたいだった。