翔太は少し力を緩めると、おでこをコツンと当ててきた。

「もう頭、大丈夫?」

「…うん。」

「どこも痛くない?」

「…うん。」

「あとは……」


少し考える翔太を見て私はくすっと笑う。

「…翔太が来てくれたからもう平気だよ。」


さっきまでは苦しくて仕方のなかった胸も、今は幸せでいっぱいになっている。


翔太は嬉しそうに微笑むと、そっと唇を重ねた。

「…もう一回。」

そして再び唇を重ねる。