行きの車中は、とりとめのない話しをした。


「光ちゃんは、何故離婚したの?」

「なんでかなぁ。たいして理由もなかったと思うけど、一緒にいる理由もなかったな。」

「私達は一緒にいる理由があるの?」

オレはドキッとした。なんで一緒にいるんだろうか? 特に理由なんてない気がした。ただ、出会って気が合っただけなんだろうか? お互いに求めていたんだろうか? 出会った時は、何の接点もなかったのに。


「私は、光ちゃんが好きだから、一緒にいるんだよ。」

そう言うと明日見は、助手席の窓を開け、風を感じていた。