眠れないまま朝を迎えた。明日見の手を離してはいけない気がしたからだった。

その事を話すと、明日見は大きな声で笑った。久しぶりに聞く笑い声であった。

「光ちゃんって、変に真面目過ぎるよね。ま、そこが光ちゃんのいい所だよね。」


オレは苦笑し、台所へ向かおうとすると、

「私が朝ごはん作るよ。」

しばらくすると、トーストのいい匂いとコーヒーの香りがした。


オレは明日見が作った朝食をペロッと平らげると
「海を見に行こう。」

と誘った。