明日見は、夕日を見ずに、山を降りていた。


夕日はキレイだけど、とても寂しい気持ちになる。

今、この状態で夕日を見たら、山を降りられない位に悲しみの谷底に落ちてしまう気がした。

光一朗に会いたいと思った。

でも、どんな顔をして会えばいいか分からなかった。

きっと、どんな顔をしていても、光一朗は受け止めてくれるんだろう。


その優しさが今の私にとって重荷だった。