花火大会が終わっても、オレと明日見は、手を繋ぎ座ったままだった。


今度は、プラネタリウムに変わった空を見ていた。


「光ちゃん。連れてきてくれて、ありがとうね。」


「オレこそ、ありがとう。」

明日見は、不思議そうにオレの顔を見た。

「明日見がいなかったら、空を見る事もなかったし、雲や星を見る事もなかった。気付かせてくれて、ありがとうな。」


明日見は、優しく本当に優しく微笑んだ。