オレはふと気がついた。
明日見が空を見上げるのは、空にあるかもしれない天国を見ているのだと。


空を見上げ、目を閉じているのは、天国の祖母と対話しているのだと。


そんなに明日見に想われている、彼女の祖母が羨ましかった。


オレがいなくなったら、空を見上げ対話してくれるのだろうか?


明日見の方を見ると、キラキラした瞳で、空に咲く花を見ていた。