オレは、明日見の事を何も知らない。


知っているのは、名前と仕事と祖母に育てられ、空が好きという事だけだ。

特に知りたいとも思わなかった。

明日見だって、オレの事はよく知らないだろう。

もし、明日見の全てを知ってしまったら、オレは押し潰されるような気がした。


でも、このままでいいんだろうか?


出会った頃より、笑顔が減った気がして、それがオレのせいである気がして、たまらなく不安だった。