コーヒーを淹れ終わり、舜のところに持っていった時だった。



舜の怒鳴り声が聞こえた。



「はあ?お前ふざけてんのかよ?意味分かんねえこと言ってんな」



…どうしたのかな。

あたしの中には、『不安』という二文字の言葉だけしかなかった。



「…は?」



血相を変えてる舜は、初めて見た気がする。



「んなの、お前だって分かってんだろ?」



…誰と話してるの?

なにを話してるの?


修夜?洸太?涼介?

それとも、女の子?



まったく分からないあたしには


不安ばかりが生まれていた。




すると、舜は携帯を自分の耳から離してあたしに渡した。



「……え?」


「あさきから」



あ、あさき?!

なんで?



どんどん嫌な考えが広がっていった。







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