舜は知ってたんだ。


あたしが我慢してたことも不安だったことも無理してたことも


全部見抜いてたんだ。



「ヒューヒュー！こんな人前でイチャイチャすんじゃねぇぞー」

「バカップルは電車ん中でチュッチュしてろやー」

「見せびらかしてんのかコラ」



電車から降りて改札口を出てきた男子高生たちがあたしたちを見てそうちゃかす。


それを舜は睨むようにして見て男子高生はそれにビビったのか



「睨むなよー」

「こえーな彼氏さん」

「はいはい退散しますよー、イチャイチャしていいっすよー」



先を歩きながらもちゃかすようにして消えていった。



「何だよあいつら」

「さっさと消えろっつうの」

「本当ありえないよね、ああいう男とか」



修夜と洸太と奈留は男子高生たちに向かってそう言い"俺たちも邪魔か"と言って


どこか行ってしまった。



「実紅こそ浮気すんじゃねぇぞ。今みてぇなやつと」



舜は抱き締めていた体を離して、眉間にシワを寄せ笑いながらそう言った。



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