おきまりの真っ赤なあたしは
舜にからかわれないように顔を見せないよう俯いた。
「なに俯いてんだよ」
そんな事言われたって答えられるわけないのに。
でも舜は気付いてると思う。
あたしが真っ赤なことを。
「そんなに顔見せたくねぇのかよ」
顔を激しく横に振った。
「じゃあ何だよ。俺の顔が見たくねぇってこと?」
「…っ違う…」
「ふーん」
やっとこの話題から逸れてほっとしようとしてた時だった。
舜の手があたしの顎に触れるのが分かった。
「…っな…」
「顔、見せて」
「やだ…っ」
「じゃあ、無理矢理見る」
そう言うとあたしの顎を上げて、無理矢理あたしの顔を見ようとした。
それを阻止するように、あたしは顔を下に精一杯の力で向けようとした。
舜はそれをまた手で阻止しようとあたしの顔を上げようとする。
「…んんんっ」
「抵抗しても無駄だぞコラ」
「んんー、嫌だー」
「抵抗すんな」
この戦いは3分続いた。
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