「このチャラ男！」

「意味分かんね」

「浮気者！」

「はいはい」

「好きなんだよ！」

「俺も」



亜実奈は空から"俺も"という言葉を聞くとさっきまでとは違い別人になったみたいに大人しくなった。



しかしこの２人って、バカップルさっていうかラブラブなのを見せつけに来たんじゃないかなって思う。



好きなんだよ！とか亜実奈は大胆告白して空まで"俺も"なんて甘い言葉口にしちゃって。



自慢かっつーの。



「亜実奈を驚かせたくて。髪の色変えてイメチェンしてさ」

「別に今のままでいいよ」

「なんで？」

「もっとモテたら困る」



頬を赤くする亜実奈は女の子らしくて可愛かったけど


ラブラブなのを見せつけられていい気はしなくて少しムカついてしまった。



「じゃ、実紅またね」

「実紅後で写真撮ろうねー」



お騒がせバカップルは教室から肩を組みながら出ていき、教室から嵐が去った。



「今の……何だったんだろうね」



いつもテンション高い奈留までも苦笑いするほどムカつく態度をとるあのバカップルって……



まったく意図の分からない行動をとるバカップルは放っておいて

あたしと奈留は教室で最後の教室の写真を撮ることにした。



今日でお別れのこの教室で記念に写真を残そうって前から言ってたのもあって


奈留はカバンからデジカメを取り出してきた。



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