いつからそこに居たのかは分からない。
でもさっきの一番聞いてほしくない修夜の言葉は聞いてしまったようだった。
“勝手なこと言ってんな”
そう舜の顔が言ってる。
いつも、あたしだけを見ていてくれたその吸い込まれそうな目は
今は修夜に向けられている。
しっかりと修夜の視線を逃がさないように捉えて
逸らすことはない。
もう、どこから聞かれててもいいやと諦めかけてたあたしは、舜が何を言っても驚くつもりは無かった。
…無かったのに。
「不安になってんの?」
突然向けられた舜の視線に、突然振られた話の両方に驚いてしまい数秒間固まっていた。
……あ、あ、あたし?!
あたしに来るの?!
すっかり修夜に問い詰めるのかと思っていたあたしの気持ちは、どうなんのさ。
何にも準備してないよ。
しかも突然、『不安になってんの?』と一言とか、
どんだけ………
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