実紅side



「もっかい言ってみ」



全ては、この言葉から始まった。



突然舜の部屋に押し込まれ
玄関のドアに押し付けられた。



そして、ふと思った。

…この状態は…なんすか?

もう一度あの大胆発言を言えと。

もっかい、言ってみろと?



無理に決まってるじゃん!
あれは、あの時の流れっていうもんなだけで…


勝手に口が動いたんだよ。



なんて慌ててるあたしをジーッと真っ直ぐに見つめてくる舜。



そして目線を合わされ
より近くなった2人の顔。



「何だよ」


「…な、何がよ…」


「さっきの早く言えよ。」



いきなり舜のおでこがコツンと、ぶつかった。



……ち、近いっ

顔が…近すぎるっ



ただ、恥ずかしがることしか出来ないあたしだった。




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