好きになってくれるのは、とても嬉しいことで
こうして面と向かって直接気持ちを伝えてくれるのは、心から感謝したいぐらい嬉しいこと。
だからこそ、傷付けちゃいけないし、出来れば断って今までの関係が崩れるのはイヤ。
でも断らないと。
舜が、皆が、傷付く。
山崎さんは、あたしにとって、お兄ちゃんみたいな存在だから。
あたしには、舜がいるから。
あたしが悩んでるうちに、
山崎さんはいつの間にか居なくなってた。
「…山崎さん、は?」
「部活行った」
「そっ…か…」
少し寂しげな表情の舜。
こんなに悩まずに断れば、舜にこんな悲しい顔をさせることもなかったのにね。
なんで、あんなに悩んだんだろ。
あたしには舜がいるじゃん。
さっさと断ればよかったじゃん。
違うんだよ。
これからの山崎さんとの関係が崩れるのが怖いんだ。
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