何回も何回も『実紅ちゃんとは上手くいってんの?』と聞かれてウザがってた時だった。




「…涼介ぇ?」



甘ったるい女の声が聞こえた。



上を見ると、そこには“今時の女子高生”って言葉が合う女が俺らを覗き込んでいた。




「まみ…?」



涼介が記憶の中から名前を取り出し言うと、その女は笑い出した。



「涼介なにしてんのぉ? あれ?もしかしてぇ、雨宮舜ー?」



俺を指差しながら、何故か俺の隣に座った。



…香水くせぇ。



香水の匂いは、いつになっても慣れねぇし、好きになれねぇ。




女から離れようと起き上がったらその女に腕を引っ張られ引き止められた。




「…なに?」


「どこ行くのぉ?…てか、涼介の友達ぃ?」



どんどん顔を近付けてくる女からは香水の匂いがプンプン。



マジで気持ち悪くなってきた。





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