─翌日──
結局、実紅は夕飯を作りに部屋には来なかった。
山崎さんに止められたしか考えられねぇけど、メールで
《用事があるから夕飯作りに行けない。ごめんね(>_<。)》
と、送られてきた。
また俺の心に闇が出来る。
なんで俺の言うことを聞かねぇのに、山崎さんの言うことを聞くんだよ。
山崎さんは、大人だから。
山崎さんは、頼りがいあるから。
まるで実紅が答えたように、どこかから聞こえた気がした。
俺とは違う。山崎さんは大人な考え方をする。
その分、俺の心に闇を持たせる。
「舜?」
頭上から聞こえた声。
ここは学校なんだと、その声で気付いた。
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