勢い良く開けたのは、ハァハァと息を乱してる亜実奈だった。



「いたー!」



大声をあげて、あたしのほうに走ってきた。



な、なにっ?



「実紅!雨宮舜と付き合ってるってホントっ?!」


「…え…?」


「ねぇねぇ!付き合ってるってホントなのっ?!」



亜実奈はあたしの言葉を無視して同じ事を何回も聞いてきた。



情報が早い亜実奈のことだから、あたしと舜が付き合ってる事ぐらい知ってるのかと思った…。




「みーくー!聞いてるー?!」


「付き合って、るよ」


「ホントっ?!やっぱホントだったんだ!」



亜実奈は真実が分かった途端、何故か大喜びで教室を駆け回った。



昔から亜実奈の性格は、いまいち掴めなかったんだよね。



前から欲しかったオモチャを買ってもらえたら、次の日からそのオモチャを自慢してきたし。



中学になって彼氏が出来たら、次の日から彼氏と同棲したいとか喚いてたし。




「…あいつって、実紅のいとこだよな?」



少し疲れてる舜が、ポツンと呟いた。





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