『ん?』と振り返り、空はサラッと言ってみせた。




「カレカノ♪」



あたしの口は、久しぶりにあんぐりと開き塞がらなくなった。



舜まで『は?こいつ、何言っちゃってんの?』という顔をしてた。




「付き合ってんの、俺と亜実奈」


「「…は?」」



ちょっ…待ってよ。



亜実奈のタイプは

背が高くて、かなりクールで大人っぽくて、それでもピンチの時は助けてくれるっていう



王子様タイプなんだよ。



なのに、空と…?



あたしは空を『ありえない』という顔で見ていた。




「何だよお前ら、俺だって本気の恋するっつっただろうが」


「だって亜実奈とだよっ?あの、可愛い亜実奈とだよ?!」


「……お前は、なにが言いてぇんだよ?」



空の眉間にシワが寄った。



その時、教室のドアがガラッと勢い良く開いた。




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