「どうしたの? 貧血?」


「お前じゃねぇんだから、貧血なんかになるかよ」


「じゃあ……どうしたの?」



裏にある長椅子に座っていた俺の顔を覗き込んできた実紅。



気付いてねぇみたいだけど、キャミの下に着てるビキニが少しだけ見えてしまう。



こいつ、絶対わざとだろ。


とか思いつつ、実紅がわざとこんな事出来るわけねぇんだよな。



マジの天然だし。


つか天然だから、何にも言えなくて困るんだけどさ。




「ねぇ……どうしたの?」


「具合悪い」


「…うそ!?平気?」



本気で心配する実紅。



マジでこいつは計算してんじゃねぇかって疑うぐらいの行動をいつもいつもする。



「やべぇ…気持ち悪い…」


「…えっ…うそ…」


「頭も……いてぇ」



実紅は俺の背中を優しくさすりだした。



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