「ああ、何か俺らが舜と実紅のバイト先行くっつったら盗み聞きしてたみたいで」
盗み聞きとか
最悪なんだけど。
「付いて来てた」
つか、勇馬見て思い出したけど勇馬に女紹介してって優ノ介に頼まれてたんだよな。
ま、あいつも忘れてんだろ。
「で、話って何だよ」
「あぁ、そうそう。山崎さんだっけ?あの人」
修夜は山崎さんを指差した。
なんで山崎さんを知ってんのかも気になったけど、その疑問はすぐに解かれた。
「あの人、この前学校居たぞ」
「…は?」
「俺一応サッカー部で、たまに部活行ってんだけど、この前教えに来たんだよ、あの人」
記憶を辿ってみた。
山崎さんは運動神経抜群って聞いたことあんけど、サッカーが得意とかは聞いたことがねぇ。
「…人違いじゃねぇの?」
ましてや山崎さんは、うちの親父の会社で働いてんわけだし。
学校にサッカー教えに来んなんてありえねぇだろ。
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