本鈴が鳴り、担任の恵藤が教室に入ってきた。



しかも、何故か茶髪。



普通にスーツを着てるだけでも、教師よりホストって感じなのに



髪の色を茶髪なんかにしたら、寄り一層、ホストに見える。



「なんで髪の毛、茶髪なんかにしたのー?」



修夜が、得意の大声で言った。



確か、修夜と恵藤って天敵じゃなかった?


なんで天敵になったかは、知らねぇけど。




「あ?んなの、女の子にモテるために決まってんだろ」


「「は?」」



洸太と修夜の声が重なった。



てか、いくら20代だからって後半なのに、モテるために髪の色を茶色にするか?



どんだけ、飢えてんだよ。



「…てか、恵藤って彼女いなかったっけ?」


「はっはっはっ」



恵藤の変な笑いに、クラスの全員が引いた。



影で出来ていたファンクラブの女子たちも引いたらしい。



「美咲という、可愛い彼女と同居中なんだよ。…あれ?お前たちに話してなかったっけ?」



聞いた覚えまったくねぇよ、そんな話。





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